先日、兵庫県西宮市にある廣田神社を訪れました。
参道を歩いた瞬間から、不思議なほど“静けさ”が胸に広がり、背中にスッと通るような感覚がありました。
あとから知ったのですが、この神社は 天照大御神(あまてらすおおみかみ)の荒御魂(あらみたま) を祀る、阪神間最古級の大社。
「荒御魂=激しい力」というイメージとは違い、廣田神社で感じたのは、静寂の奥に潜む確かな強さでした。
廣田神社(西宮)──静けさの中にある“強さ”を感じた場所

天照大御神・荒御魂を祀る、阪神間最古級の古社
廣田神社とは
廣田神社は『日本書紀』にも伝承が記されるほどの古社で、兵庫県を代表する由緒ある神社です。
創建は、神功皇后が三韓征伐からの帰途に、天照大御神の荒御魂をこの地に祀ったことがはじまりとされています。
境内は広く、巨木が多く残り、四季のうつろいが美しく、歩くだけで心が整うような空気に満ちています。
天照大御神の「荒御魂(あらみたま)」とは
神さまの魂は、いくつかの側面(荒御魂・和御魂・幸御魂・奇御魂)として語られます。
そのうちの 荒御魂 は、
- 困難を切り開く
- 守護する
- 行動力や決断力を与える
といった“力強い働き”を持つとされています。
ですが、強い力は必ずしも「激しさ」ではなく、
深く静かで、芯の強いエネルギーとして感じられることがあります。
まさに、私が廣田神社で感じた「静寂」は、
この荒御魂の“揺るがない守り”のようにも思えました。
境内に点在する小さな社たち




廣田神社の魅力は、本殿だけではありません。
境内には小さな社や分かれた祠が点在し、それぞれに神さまが祀られています。
ひっそりと佇む小社は、風に揺れる木の音と相まって、
まるで昔からそこにある“守りの結界”のような静けさ。
ひとつひとつに手を合わせて歩くと、心が丁寧に磨かれていく気がします。
静けさと強さが同居する神社
荒御魂を祀る神社なのに、どうしてあんなに静けさを感じたのか——
その答えは、きっと「強さ」と「静けさ」が表裏一体だから。
大きな力ほど、声を荒げずとも存在感を持つもの。
廣田神社の空気は、そんな**“静かなる強さ”**が満ちているようでした。
参拝後は、気持ちが軽くなり、背筋が自然と伸びるような感覚に。
何かを始めたい時、心を整えたい時、迷っている時にも寄りたくなる場所です。
アクセス情報
- 所在地:兵庫県西宮市大社町
- 御祭神:天照大御神 荒御魂
- ご利益:勝運、決断力、安産、導き、守護 など
自然豊かで静かに過ごせる神社なので、ゆっくり歩ける日にぜひ。

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